講座で得たスキルが仕事にならないのは、そもそもその職業を目指す必要がない。
「好きを仕事にしよう!」
「強みを仕事に活かそう!」
と声高に叫ばれている昨今ですが、能力があるというのと、 そのスキルが直接的に連想される仕事へと活かす、 または事業をするとことは、必ずしもイコールにはなりません。
ああ、アンダーラインを引いてしまった。
例えばですが、何かを学ぼうとして、スクールや講座で学ぶ。すると、その学びに直結した仕事に転職・開業、 サロンを持つ人が出てきて、キラキラ輝きはじめる。
そして、自分自身の魂の望みとは裏腹に「あれ、私も仕事にした方が良いのかな‥?」と、焦りだけが先行してしまう。「習ったから」といって、あなた自身が習ったことをムリヤリ仕事に結びつける必要は、全くと言っていいほどありません。ほんとうにない。
講座を受けても、実際にその職業でご飯を食べられる人は1割未満
数年前ですが、どういうわけかセラピスト(カウンセラー)になろうとしていた時期がありました。(今思うと背筋が凍る‥笑) 人の話を聞くの好き!!ラブ!!の気持ちが高じてなりたいと思った訳ではありません。
うっかり、心理学(インナーチャイルドと言われる学びです)の講座を受けてしまってから、周りを見渡してみると、セラピスト・カウンセラーになりたい!と思う人が周りにいた。いわゆる、「環境は人を作る」現象にまんまとハマった訳なんですが。笑
これ、自分本来の望みであるなら言うことないのですが、思考でガチガチになってるわたしたち現代人は、大概ほんとうのほんとうの望みからズレていると思ってもいいでしょう。
さて、ちょっと話がそれました。
実際にセラピストとしてサロンを構えて生計を立てている先生にチラと話を伺ったのですが、セラピスト(カウンセラー・コーチなど、無形の商品を扱う人のことを指します)としてご飯を食べているまで稼げる人は、なりたいと願う人の1割いくかだそうです。
わたしが聞いたのはセラピスト界での話ではありますが、ほかの業界でも聞く割合かもしれません。
原因は才能がないから、上手くいくまで続けるマインドが無いこと‥じゃない
じゃあ、事業として成り立たせることはできないのは、
「そもそも才能がないから」
「実際に稼ぎ続けるのが難しい世界だから」
「本人のやる気の問題だ」
・・とか、意識高い系のマインドセットー!
が原因と言われるかもしれませんw
人によってはこれらの原因があてはまる方も居るとは思います。ですが、これらが仮に当てはまったとしても、それだけが理由にはならないでしょう。
確かに、その残り9割の挫折した人の中に、才能がありながらも、本人をとりまく環境が道を閉じざるを得なかったり、事業を軌道に乗せていく途中で挫折してしまう人も含まれているでしょう。
でもですね‥
挫折した9割のほとんどは、「そもそも、その人自身の仕事とするには その人の人生にとって相応しくない。」 と言えるのではないでしょうか。
今までの資産は大切にしながらも、発揮する場所を思いきって変える
「何かしたい気持ち」が芽生えて、扉を叩く。講座を受けてみる。そこまでは良いんですよね。純粋な動機ですから。
ですが、「~したい!」という純粋な好奇心が、いつしか
「わたしにはこれしかない、これしかなる道がない、これをやらなくてはいけない!これが使命よ!!!」
とすり変わる。この現象は、わたしが心理学講座を習った界隈では多く見受けられたように思います。 (わたしも陥ってたと思いますw)
傾聴力があるから、 カウンセラーとして起業しなきゃいけない訳でもありません。 直観力があるから、スピリチュアルな分野の仕事をしなければいけないわけでもありません。
その才能があるならあるで、今居る場所で活かすことは出来るはず。勘が鋭いのなら、書類の不備を文字を詳細に見なくても直感的に判断することや、同僚の営業成績バイオリズムを読むことに活かせるかもしれない。
別にね、今までの資産を まるごとごっそり捨てろと言っているんじゃないのよ。活かす場所を変える、届ける先を変える、発信の仕方を変える‥。ほら、別にエイヤー!とリスクのある起業を今すぐしなくたって良いんです。
”Be”(在り方) が揺らがないのであれば 、”How”(やり方)は変わっても良い。 プロセスとして、 講座で習ったことを一生懸命にアウトプットする時期があるのは当然。ですが、一番大切なのは、 「この職業になるんだ!!!」と躍起になることではなく、自分の感性や才能の発揮できる場所はどこか、を考えることに尽きますね。
あ、そもそも自分の才能って何だろう、って彷徨ってる方は、この本はおススメ。お手頃価格ですし、ドンピシャで当ててくれます。
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